2020年11月25日(水)にオンラインでかすみミュージックスクールリトミック指導カレッジⅡの第2回目のセミナーが開催されたので受講しました。
この講座を受けようか悩んでる方もいらっしゃると思いますので、第2回目のセミナーはどのような内容だったのかと、セミナーを受けた感想をご紹介したいと思います。
第2回目の大まかな内容は「9ヶ月からのリトミック 0,1歳児への声掛けの仕方とピアノの弾き方、この時期に必要なリトミックとは」です。
では早速第2回目のリトミック指導セミナーの具体的な内容をご紹介します。
0歳のリトミックを通して身につけたいこと
①2つのことを同時に行う
小さいころから2つのことを同時にすることでその体験は脳の深い部分に刻まれるという特性があります。
例えば、ピアノの音を聴きながら足踏みするなどです。
小さい子供にとって2つのことを指示するのは難しいですが、あえて小さいころから2つのことを同時に体験させることが重要です。
それらの体験により前頭前野の中にある人間にしかない特別な領域を鍛えることにつながります。
それは、
・同時に2つのことを行う
・順序だてて物事を進める
・感情をコントロールする
・思考力・判断力・想像力が生まれる
これらをつかさどる箇所の発達を促すことになります。
②人見知りをなくす
人見知りをなくすにはミラーニューロンシステムを鍛えることが大切です。
ミラーニューロンシステムとは人の顔の表情を見て「この人は私に興味がある」などを感じ取る働きのことです。
これは脳の前頭前野の働きによるものなのですが、ここが発達しないと人見知りが非常に強くなります。
目の前の人が、自分に興味を持っているのかどうかが分からないために出る拒否反応が人見知りになります。
人見知りになることを防ぐには、生後間もなくから、お母さんが常にその子の目を見てしゃべることが必要です。
それによって目からの刺激で鍛えられるようになります。
もう一つミラーニューロンシステムの働きによる大切なポイントは、人の動作を真似るのが上手になるということです。
人が何かをしているのを見て真似をするということは、学びの原点になります。
そのためにもこの働きを鍛えるようにします。
③言葉を増やす
リトミックを通していろいろな言葉を覚えていきます。
単語をたくさん知っていればいるほど脳は発達し、文章ができるようになります。
1つの言葉が言えるようになるには、赤ちゃんの「あー」「まー」などの喃語を、意味のある言葉に関連付けるための刺激が必要です。
そして約300の単語が脳に入ると二語文が作れます。二語文とは「りんご、赤い」「お菓子、欲しい」などです。
そこからさらに単語が増えると三語文ができるようになります。
先生の役割・声掛けの仕方・気を付けること
①子供と笑顔で目を合わせる
リトミックではまず最初の挨拶から、必ずその子の目線に合わせて声掛けをします。
1歳でまだよちよちしていたら、必ず座って、その子の目を見て、「こんにちは」などと話しかけることがレッスンの一番の基本になっています。
お忙しい方にはなかなか難しいことだと思いますが、お母様にもしっかりお願いして、「どうか、毎日その子の目を見て話しかけてください」とお願いします。
これは子供と先生、もしくは子供とお母様の信頼関係を築く上でとても大切なことになります。
②子供にはっきりとした言葉で話しかける
行動を促す言葉は、はっきりと簡潔に伝えることが大切です。ピアノの先生はもちろん、お母様にもそのようにしていただきたいのです。
それは子供が自ら指示を理解し、行動することにもつながるからです。
この時期の子供には、少しでもたくさんの単語を入れてあげましょう。
③常にプラスの声掛けで、全ての子供たちを認めてあげる
声掛けをする時には、ネガティブな言葉の「ダメ」を言わずに、できたことを励まして見守ることが大切です。
子供の発達には必ず差があります。でもそれは、私たちの声掛け一つで変わってしまうことが多いのです。
だからこそ、「プラスに考えよう」「プラスに思えば、この子は良い子に育つ」と考えることが大切です。
じっとしていられずに歩き回ってしまう子供でも、「元気だね~」「すごいね~お散歩の時間にしようか」などとポジティブに考えてあげましょう。
0,1歳児は必ずぐずってしまうと思ってリトミックをするようにしましょう。
1歳児クラスのレッスン
1歳児クラスの主なレッスン内容についてご紹介します。
1歳児クラスのレッスンは月2回のレッスンで30分、40分を想定しています。
なおレッスンの内容の具体的な内容をもっと知りたい方はこちらの本をご参考にしてください。
時間 | 項目 | 内容 |
3分 | ①あいさつ | 「はじまりのうた」をみんなで歌う |
8分 | ②体感 | ・身体をタッチする ・高い音から低い音まで鳴らす ・ゴー&ストップ ・バタバタ、ジャンプ、手拍子 |
4分 | ③うたあそび | 「スキスキあかちゃん」を歌う |
5分 | ④楽器の音あて | 鈴の音を聴かせる |
5分 | ⑤どうぶつごっこ | 音楽を聴いて「うさぎ」であることを当てる |
3分 | ⑥鑑賞 | クラシック曲を生演奏で聴いてもらう |
2分 | ⑦あいさつ | 「おしまいのうた」をみんなで歌う |
8分 | おまけ | ボールの受け渡し 色を覚える 形を覚える |
このような内容でレッスンしていきます。
なお各曲の楽譜は本に一部分しか載っていません。
このセミナーを受けると楽譜が全部もらえます。
また楽譜にとらわれずに即興での演奏ができる人は、どんどん即興で弾くといいと思います。
このような内容を1年間通して続けていきます。「毎回同じような内容でいいの?」と思う方もいると思います。
子供は同じことを繰り返すのが大好きですので問題ありません。
小さいお子さんは同じ番組を何度もみたり同じ音楽をなんども聴いたりしていますよね。
毎回違う内容にしてしまうと脳に刻み込まれないのであまりよくないそうです。
まとめ
ここまで第2回のかすみミュージックスクールリトミック指導カレッジⅡの内容をご紹介してきました。
今回もとても勉強になる話が盛りだくさんでした。
赤ちゃんの人形を相手に実際の声掛けの仕方や、レッスンの仕方などを実践してくれるので、とてもイメージしやすかったです。
これからもリトミックの勉強を続けて音楽の楽しさを小さいうちから伝えられるレッスンをしていきたいと思いました。
ここまで読んでくださりありがとうございました。