今回のCDの内容は「ウララ・ササキ先生が語る!心から音楽を感じて奏でられる子を育てるレッスンの秘訣①②」という内容です。
こちらのCDを聞いて気になったところや勉強になったところをまとめていきますので、内容が気になった方は、こちらの記事を見てくださると各Trackでどのような内容を話しているのかがわかると思います。
CDの内容
CD1
[Track1]ピアニストのウララ・ササキ先生のご紹介(15:20)
[Track2]幼少期をイタリアで過ごされたウララ先生にとっての「音楽」とは?(8:12)
[Track3]ピアノレッスンで最も大切なのは「最初」である(12:11)
[Track4]リズム感を養う方法は「言葉」にあった!(18:55)
[Track5]AllegroやVivaceなどの「楽語」の本当の考え方とは?(13:02)
CD2
[Track1]スケール(音階)を太極拳のように練習する理由とは?(12:05)
[Track2]どんなフレーズにも「アウフタクト」がある!(5:55)
[Track3]脳内交通整理に「人差し指」は重要人物である(7:13)
[Track4]バッハを教えるときに重要なのは「ここ」だ!(10:03)
[Track5]レッスンで大切なコミュニケーションの秘訣は?(3:22)
[Track6]ピアノ指導者も「室内楽」を経験すべき本当の理由(3:46)
[Track7]指導者は背中を見せ、生徒の「憧れ」の存在であるべき(4:35)
[Track8]ウララ先生のこれからの「ビジョン」は?(1:06)
[Track9]ウララ・ササキ先生にとっての「プロフェッショナル」とは?(4:40)
この内容の中で気になった内容に絞って解説していこうと思います。
CD1 [Track3]ピアノレッスンで最も大切なのは「最初」である(12:11)
先生がレッスンで大切にしていることは、ピアノばかり弾かないこと、練習ばかりしないことだそうです。
大人の方に対しては、過去の作曲家の残した曲は歴史と遺産であり、歴史上の出来事が反映されているので、その曲が作られた時代背景を知らずに曲を弾くことはもったいないということです。
子供の方に対しては最初はピアノの音は鍵盤から出ていると勘違いされる子も多いので、体験レッスンの時からどこから音が出るのかを身をもって体験させているそうです。
また先生はレッスンでは特にハーモニーを感じさせることを大切にしています。
レッスンの最初から両手で弾かせる主義で、左手は「ド、ソ」の和音を覚えてもらってハーモニーを感じて弾いてもらうそうです。
「ド、ソ」は手も安定しやすいので最初に覚える和音としては一番いいとおっしゃっています。
2回目からは「ファ、ソ」の和音を教えるそうです。小さい子の曲の場合は「ド、ソ」「ファ、ソ」を覚えれば弾ける曲が多いので、ハーモニーを小さいころから感じさせたい時には役立つ方法だと思いました。
CD1 [Track4]リズム感を養う方法は「言葉」にあった!(18:55)
日本では拍子を数えるときはイチ、二、サン、シといいます。イタリア語ではuno(ウーノ)、due(ドゥーエ)、tre(トレ)、quattro(クワットロ)とカウントします。日本の数字の言葉に比べると、イタリア語の数字はこれだけで言葉にリズムや表情があるということです。
拍はリンゴが一つなど、ぴったりと枠にはまるわけではないので、1,2,3,4と機械的にリズムを数えさせないそうです。1,2,3,4はみな方向性が違うので各拍子の方向性を意識することが大切だそうです。
CD1 [Track5]AllegroやVivaceなどの「楽語」の本当の考え方とは?(13:02)
この2つの楽語の違いはテンポの違いだけではないそうです。スピードの中にも表情がありその表情の違いだそうです。
例えばVivaceはVivo(生きる)という意味があるので「わくわく」とか「好奇心を持つ」などの表情が生まれるそうです。
この表情とスピード感の2つを意識しないと本当の楽語の意味にはならないということです。
また2拍目と3拍目の間の空間の取り方などでも、AllegroとVivaceの違いを出せるので、拍の空間を意識することも大事だとおっしゃっています。
CD2 [Track1]スケール(音階)を太極拳のように練習する理由とは?(12:05)
私が個人的に一番勉強になったと思ったのはのはこのTrackです。
まず先生いわく「指を動かすこと、運動機能の主張をピアノテクニックとは呼ばない。音楽づくり、音色やリズムのニュアンスづくりの技術こそがピアノテクニックである」ということをおっしゃっています。
これはどういうことかというと、指を温めるだけにバーっと弾いて満足してはいけないということです。
大体の曲にはスケールやアルペジオは含まれているので、曲中に出てきたスケールやアルペジオを自然に弾けるようになるには、この2つのテクニックを磨くことは大切とおっしゃっています。
この2つを練習するときにおすすめの練習はスローモーション練習だそうです。
テンポは♪=40くらいのテンポでとにかくゆっくり練習すること。
左手は「ド」から1音づつ下がっていき右手は「ド」から一音づつ上がっていくように音階を弾くそうです。
このスローモーション練習をする時に意識することは
自分の体の扱い方を常に意識すること
指から指への伝達を意識すること
白鍵から黒鍵の鍵盤の凸凹を予測、意識すること
1つ1つの動作を確認すること
脳を身体を一致させること
自分が指示してその通りに動くか常に確認すること
これらの点に気を付けて練習することが大切だそうです。
CD2 [Track3]脳内交通整理に「人差し指」は重要人物である(7:13)
脳内交通整理とはどういうことかというと、ハイドンやモーツァルトを弾くときに指がもつれることがあると思います。
そのようなことが起こらないように脳内を交通整理しましょうということです。
私生活で一番使う指は人差し指だと思います。人差し指はよく使うのですが実はこの指は器用で不器用な人が多いそうです。
一番使われていて、あまり脳から意識的に指令を出さなくても動く指のため、あまり意識されることがない指だそうです。
一般的には不器用な指は小指や薬指だと思ってる人が多いため、人差し指には意識がいかないそうです。
早いパッセージで転ぶときは意外と2の指が原因であることもあるので、2の指に意識を持っていき、無意識を意識化してあげることが大切とおっしゃっています。
CD2 [Track4]バッハを教えるときに重要なのは「ここ」だ!(10:03)
バッハを弾くときにトリルが上からとか下からとか、どれくらい音を切るのか、ここはレガートなのか、トリルはどのくらい入れるのかを気にする人は多いがそこが重要ではないとおっしゃっています。
これらのことを気にしてる人が多いあまり和声感を気にしていない人が多いそうです。
そこで先生はバッハを弾くときに大切なのは和声感が大切とおっしゃいます。
バッハを弾くときは左手の音次第で変わっていく和声の響きを感じて弾くことを意識したほうがいいそうです。
バッハは音をこれくらい切ればいいとか切ったらダメとかのガイドラインはないそうです。
バッハに唯一共通していることはそんなに激しいスタッカートはないということだそうです。
結論としてはバッハにも魂があり、音を切るか切らないかを意識するよりも和声感や表現方法を意識することが大切ということです。
CD2 [Track5]レッスンで大切なコミュニケーションの秘訣は?(3:22)
1対1でレッスンをする時にこういうコミュニケーションを意識しているということはないそうです。
大人の生徒でも子供の生徒でも1人の人として普通に会話している感覚で無意識とおっしゃっています。
先生は教えているという感覚でレッスンをしているわけではないので、「ここをああしなさい」と言うことはないそうです。
あくまで第3者の目でみて、生徒の問題点を引き出して一緒に問題解決を考えてあげたり、その人の気持ちに寄り添ってしゃべっているだけとおっしゃっています。
CD2 [Track6]ピアノ指導者も「室内楽」を経験すべき本当の理由(3:46)
室内楽を経験するとピアノにはない弦楽器や管楽器の音のニュアンスを感じることができるので想像性が育つということです。
違う楽器の発音法を知って。その楽器の音のニュアンスを想像することが大切だそうです。
ピアノは孤独な楽器なので、アンサンブルをすることで、色々とインプットすることができるそうです。
弦楽器や管楽器の音のイメージができるかどうかで、ピアノを弾くときの音も変わるので、その経験を積み重ねていくことが大切とおっしゃっています。
まとめ
これまでピアノ講師ラボの8月号のCDの気になったTrackの内容をまとめてみました。
ピアノ講師ラボは毎月音楽指導の経験豊富な方のお話が聞けるので、勉強になります。
CDで送られてくるので車の移動時間や隙間時間に聴けるので便利です。
私は導入の指導方法を特に勉強したくて、このピアノ講師ラボに登録しています。毎回違う先生や題材のため、自分が勉強したい内容が毎月勉強できるというわけではないので、その変は合う人と合わない人がいるかもしれません。
この記事を書くことでピアノ講師ラボに登録するかどうか、考えてる人のお役に立てればと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。